300Bアンプに適した76はどれ?その22022/09/07

 先にお見せした3種類の76をドライブ段に用いた300Bシングルアンプの歪特性(1kHz)です。以下の3測定は、1983年Western Electric 製300Bの場合です。周波数は1kHz、LPF80kHz,、VP-7723Aで測定しました。このアンプは、初段6C5の3段構成で、アウトプットトランス2次側から76のカソードへ約2.6dBの軽い負帰還をかけてあります。
 1枚目:単独で最も低歪だったRCAの76をドライブ段に使った場合、2枚目:中間のマツダ76、3枚目:やや歪多めだったUnited Electron (Sylvaina製)76の場合。
 歪が1%に到達する出力は、上から2W、3.2W、4WでUnited Electronの76の場合が最も低歪です。これは、300Bと76の間で2次歪の打ち消しが生じる為です。実際、United Electronの76の場合、オシロで見た残留歪は、0.2W付近から上では、ほとんど3次高調波です。(なお、初段6C5の歪が大きな影響を与えていない事は、2段構成との比較で確認してあります。)
RCA76ドライブ

マツダ76ドライブ

UA76ドライブ
 以上はWE300Bの場合ですが、ロシア、中華、それぞれとの組み合わせの状況は異なるようで、適材適所が重要です。なお、音が良いかどうかは、歪特性だけからは分からないことは、皆さんご存知の通りです。
 次回以降、80Hz, 10kHzの結果やElectro Harmonix 300Bの結果をお見せする予定です。

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