感想:Zorki-3の修理2014/02/22

 1月から2月にかけてZorki-3をさらに1台修理・調整しました。結論的には、Zorki-3Mよりは直し易いカメラだと思いました。3Mは速度調整が1軸ですが、あれは結構無理無理なんですね。まず、3Mでは1/25が出せないです。それと、低速ガバナーの取り付けが微妙で、何度も付けたり外したりしているとネジが馬鹿になりやすいです。(ロシアですから。)
 いずれにしろZorki-3、Zorki-3Mともに1/1000は絶対でないです。恐らく新品時から出た個体は、ほぼ無かったものと想像します。私の見た限りでは、均一露光の条件下では、安定して出せるのは1/400が限界で、それも達成できる個体は2割あるか無しのように見えます。
それに比べるとFED-NKVD(最高速1/500)の方が優秀で、1/500設定で普通に1/300は出せる個体が多いです。(もっとも、蹴飛ばし金具などを、微妙にヤスリで削って調整すれば、ということですが。)
               この写真は、別カメラの解体例です。
Zorki-3修理

 これらに比べると、バルナックLeicaやNiccaは楽ですね。1/1000は無理としても、1/500設定で、1/400くらいは安定して出せます。(結局は、工作精度、摩擦の小ささなんだと思います。)それに、Leicaの場合、蹴飛ばし金具に、1/1000用と1/500以下用の偏芯ネジがあり、独立して「後幕走り出しのタイミング」を調整できますからね。
 (いずれも、実行される方は、自己責任でお楽しみください。)
LeicaIIIC蹴飛ばし金具