Multiplex Signal Generator KSG3300 Kikusui2025/01/31

 FMチューナーの調整をしようと思って4年ぶりにMulitiplex Signal Generator KIKUSUI KSG3300のスイッチを入れました.設定を試みましたが,どうも様子が変です.元々この機種は使いづらく,Pilot信号のレベル,変調波のレベル,メモリーへの格納,呼び出しなどの方法を思い出すのに,今までも苦労していました.そうこうするうちに,何となく様子が代わり,時々メモリーもしてくれるようになってきましたが,出てくる信号は相変わらずおかしいです.デジタルオシロ(TBS 1072B)のFFTモードで見ると,Mono, Mainの出力は一見良さそうですが,Right, Left, 特にSubが発狂しています.
KSG3300はネット上の情報が少なく,サービスマニュアル,回路図とも入手できていません.嫌なことになったな〜と思いながら取扱説明書を見ていると,バックアップ電池,CPUリセットの記述を見つけました.そこで,手持ちの中古のNi-H電池に変えたり,リセットを試したりしたところ,元々のNi-Cd電池は生きていて,リセットで事態が改善することが判明しました.(なんと試しに変えた中古のNi-H電池が死んでました.)結論的には,バックアップ電池が自然消耗した後に,リセットせずに動作させていたという事です.
 リセットスィッチの場所ですが,取扱説明書の7.2節 CPUリセット(52p)によると”CPUを実装しているアルミ・サッシ・ケースの側面に有る穴からイニシャル・セットの押しボタン・スイッチS1を絶縁ドライバー等で押し”との記述がありますが,たしかにアルミ・サッシ・ケースに小穴が有ることはありますが,その付近にスイッチが見当たりません.実はスイッチS1の場所は,下の写真の赤矢印です.
KSG3300リセットスイッチ
 アルミ・サッシ・ケースに大きめの穴を開け,簡単にリセットできるようにしました(下の写真).穴の加工は下手ですが,機能的には十分です.
KSG3300リセットスイッチ2
 ということで,FMチューナーの調整にかかれそうです.(FM/AM Signal GeneratorはPanasonic VP-7781Aですが,外部変調入力の回路を改造して使っています.)