TC-K222ESA 修理:ほぼ完了 ― 2024/08/06
TC-K222ESA修理の続きです.
TC-K222ESAは製造後30年以上を経過しています.そこで,劣化しやすいものの一つであるケミカルコンデンサー,主基板上のほぼ全てを交換しました(上部に赤色のマーク).また,信号経路にあるものは,部分的に両極性ケミコン(緑のオーディオ用)に変えました.取り外し後,容量を測定しましたが,小容量のものは減少無しでしたが,電源部のケミコンは容量減少が目立ちました(下の表,参照).これらは交換した意味があったようです.なお,液漏れしているケミコンはありませんでした.ついでに,OPアンプ,IC501,IC551,ICI553をソケット化しました.
ケミコン交換後,試聴しましたが,録音時に動作が不安定となり,「一瞬消去されず前の音声が残っている」が,しばしば生じました.恐らく,制御系に何か問題が生じたようです.そこで,2日かけて主基板のハンダ付けを全てやり直しました.(アース板やコネクター周りだけでなく,ICの足も含んだ,まさに全てです.)その結果,この問題は解消しました.
しかし,別の問題が表面化しました.流石に30年選手は一筋縄では行きません.(もっとも,後でよりも今の段階で問題が表面化するのは大歓迎です.)
テスト録音中にmonitorしていると,「ふっとL-chだけ無信号になる」が,何度か生じました.CD DIRECTの場合だけ起きるようです.となれば,一番怪しいのはINPUT切替スイッチです.
早速,分解して,接点を4000番の研磨フィルムで磨いた後,スクアランで拭いておきました.と言うことで,この問題も解決しました.
その後,アジマス調整,HX PRO,Bias調整など,K222ESLのservice manualの22〜24ページを行いました.さらに,100Hz, 1kHz, 10〜20kHzを録音してみて,ほぼ修理完了となりました.(「ほぼ」と言うのは,MPX FILTERのスイッチが不調だからです.ま〜,これは使わないので.)
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