STAX UA-7のハム: アースライン接触不良 ― 2024/08/16
長年,STAXのUA-7をYAMAHA GT-2000のセカンドアームとして順調に使ってきました(2016/08/14のブログ参照).ところが,先日,このアームに切り替えた時にハム(雑音)が発生する事に気づきました.MM型カートリッジの場合には出ないようですが,DL-103RのようなMC型の時に生じるようです.左右同様に生じることなどから,アースラインに違いないと思って,アンプ側につなぐアース線とアームの各点の電気抵抗を測ってみました.アームの根元(軸受部シリンダー:写真赤矢印)では抵抗値は0.6Ωで安定していましたが,シェルで測るとバラバラと不安定です(シェルのどこで測るかは大事ですが,詳細は割愛します).どうもアームのどこかでアースラインの接触不良が生じているようです.
UA-7ではアーム・パイプは取り外しできます.従って,パイプ交換用ロック・ナットとパイプ間,パイプとシェル間の2箇所,怪しいところがある訳です.後者は厳密に言えば,シェル交換用ロック・ナットとシェルのピン(突起)間です.
原因はここでした.まず,シェルのピンをアルコールで綺麗にしました.この部分は滅多に掃除しないので,どのシェルも意外と汚れていました.しかし,これでも抵抗値は安定しません.色々と試したあと,写真の黒矢印で示した溝,すなわちシェルのピンと接触する溝(特に一番奥)を精密ヤスリでわずかに削ったところ,抵抗値が安定しました.こんなところが接触不良になるとは思っていませんでした.「何十年の間にはなんでも起きるんだなー」と言うのが感想です.STAXのアームでハムに悩まされている方の参考になれば幸いです.(なお,溝は削りすぎないように,十分気をつけてください.できれば,専門家に任せるのが良いでしょう.)
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