VP-7720A オーディオアナライザ 修理 その82015/09/21

 National(ナショナル、後のPanasonic)製のオーディオアナライザVP-7720A、1号機修理の続きです。前回、Analyzer Bの基板上リードリレーK3回りが怪しいと思った理由は、この基板上で1KHzレンジに固有の部分はここだけだからです。まず、リードリレーK3にON命令を出しているU18(TD62307)の出力、15番ピンをチェックしましたが、動作は正常でした。こうなると、もうK3その物しかありえません。そこで、いつものように、リレーをMagnecraft W171DIP-21に交換しました。(写真中、矢印のリレー。隣のK2は以前に交換済み)
VP-7720A-K3
 結果は、「直りました」。ただ、何故、履歴的な症状が出たのかは、判らないです。
 これで、発振器や歪率計部分の低歪化に取りかかれます。まず、歪率計の残留歪ですが、主にフォトカプラで発生する歪と同調周波数の「ズレ」による基本波残留が「きも」です。フォトカプラの抵抗可変範囲にはバラツキがありますが、そのなかの低歪領域を使うようにします。以下は、モリリカMCD-527の一例です。ここで測ったMCD-527は発振回路のRT1として実績のあるものです。フォトダイオードに流す電流I(mA)、と受光素子の直流抵抗の実測値R(kΩ)です。(I, R) =(10.75, 1.37), (9.20, 1.59), (7.21, 2.02), (6.00, 2.43), (4.00, 3.73), (2.01, 8.19), (1.00, 19.94). 大雑把に言って、MCD-521、MCD-527、MCD-5211では、1.2〜20kΩ位の変化ができるようですが、MCD-5223は可変範囲が抵抗の小さい側にずれていて0.16〜1.20kΩです。実機では、どの辺が使われているのか、今だに良く判っていません。ということで、特性の異なるものを付け替えて一番低歪になるものを使っています。同調周波数の点検、調整は、次回にでも。

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